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地元産の酒へ「二条大麦」収穫

更新6次産業化

駒ヶ根市や宮田村、JA上伊那、南信州ビール株式会社などは地元産原料を使用したビール・ウイスキーの製造に向けた二条大麦プロジェクトに取り組んでいる。今年6年目の収穫を迎え現在も収穫作業が行われている。
農産物の6次産業化の取り組みで、2015年にスタートしたプロジェクトは両市村で栽培した二条大麦を原料に、付加価値の高いビールやウイスキー製造を目指して同年9月より試験栽培を開始した。徐々に面積を増やしながら2017年にビールの製造を開始。2020年にはウイスキーの仕込みも開始している。
6月11日には同市南割の圃場で収穫や乾燥・調製を受託する林英之さんが収穫作業を行い、黄金色に実った大麦を刈り取った。林さんは「年々出来がよくなっている。栽培から販売まで関係者全員の顔が見えて製品になっていくのが地域の特色であり非常に楽しみ」と笑顔で話した。
今年は両市村12の個人、法人が898アールで栽培。収穫は6月末頃まで続き、約27トンの収穫を予定している。収穫した大麦はJA上伊那が全量を買い取り、同市にある同JAの赤穂カントリーで保存。その後は麦芽製造会社がモルトにした後、来年の仕込みに使用される。

今年も入牧が始まる・分娩の負担軽減に・入笠牧場

更新“農業”への取り組み

JA上伊那が管理運営する伊那市高遠町の入笠牧場で6月10日、牛の入牧が今年も始まった。放牧は牛の運動量を増やし足腰を鍛えることで分娩の負担軽減や、分娩事故の減少を目的としている。また、夏場の育成牛管理にかかる労務軽減やコスト低減のメリットがある。
今年は同JAとJAみなみ信州管内の畜産農家8軒から45頭の乳牛を順次入牧する予定。近年、初妊牛の価格高騰から自家育成農家が増えており、昨年に比べ上伊那管内からの牛が増加している。
例年では体重測定や健康状態チェック、衛生検査は放牧当日に牧場で行っているが、今年は事前に保健所職員とJA職員が農家を回り実施した。同日放牧された牛は26頭。牛たちは駆虫剤を投与された後、元気よく牧場へと走り出した。
同JA営農経済部畜産課の木嵜章夫係長は「入牧期間中に事故がないようにすることが1番大切。この広大な牧場でしっかり足腰を鍛えて欲しい」と話した。
放牧された牛は10月上旬まで標高1,600mの冷涼なこの牧場で過ごす予定だ。

昨年の反省踏まえ収穫量アップ目指す、大豆栽培指導会

更新“農業”への取り組み

JA上伊那と上伊那農業農村支援センターは、5月28日から6月10日にかけて管内5会場で大豆栽培指導会を開いた。播種適期となった6月を迎え、播種前に昨年の実績を踏まえた今年の栽培ポイントを確認した。
6月10日に飯島町の七久保育苗センターで開かれた指導会には5人が参加。はじめに、JA職員が情勢について説明した。令和2年産大豆の作付面積は約100ヘクタールで収穫量は約92トン。前年比76%の収穫量だった。理由として播種時期の降雨による播種遅延や播種ができない圃場があったほか、害虫、生育を妨げる雑草の発生が品質、収穫量ともに影響を与えた。
続いて同支援センターの担当者が栽培のポイントについて説明。品質や収穫量を上げるポイントとして(1)「水はけ」がよい圃場づくり(2)雑草の防除徹底(3)「開花期」から「莢(さや)伸長期」の潅水(4)病害虫の防除の4点を挙げた。特に上伊那管内では昨年「カメムシ」や「マメシンクイガ」による食害が多く発生したことから、病害虫防除に適した農薬、使用時期について細かく説明した。
令和3年産の大豆の作付面積は6月10日現在で約95ヘクタール、収穫量は約142トンを見込んでいる。

大麦の刈取りが行われる・品質、収量ともに良好

更新“農業”への取り組み

JA上伊那管内で5月28日から大麦「ファイバースノウ」の刈取りを開始している。今年度の大麦の作付面積は約180ヘクタールで、約630トンの収量を見込んでいる。6月7日現在で47.8%の刈取りが終了しており、6月中旬まで行われる予定だ。
今年は暖冬傾向だったことから例年より10日ほど早い刈取りとなっているが品質は良好だ。また、作付面積が前年対比で7%増加したことや、全体的に穂数が多いことから収量も前年に比べて増加している。
8日には飯島町にある株式会社本郷農産の従業員3人が刈取り作業を行った。同社では1.8ヘクタールで大麦を栽培。同社の圃場以外にも11ヘクタールの刈取りを委託されており、全ての圃場を6日間で刈取る予定。社長の中島勝幸さんは「今が刈取り適期。面積が広い分、この時期を逃さないよう計画的に刈取りしたい」と話した。
管内で刈り取られた大麦は宮田カントリーエレベーターに持ち込まれ調製される。調製後は県内外に向けて出荷され、主に麦茶の材料として使われる。

管内24校が参加、お米学習教室で理解を深める

更新食農教育

JA上伊那が管内の小学5年生を対象に毎年行っている「JA上伊那お米学習教室」が今年も各小学校で始まっている。
「JA上伊那お米学習教室」は小学校におけるお米やごはん食の理解と食農教育の推進を目的に行われており、今年は管内24校1194人参加。地元農家や保護者らの協力のもと田植えから収穫までの一連の作業に取り組み、米作りの苦労や収穫する喜びを学ぶ。
6月2日には南箕輪小学校の児童141人が学校近くの水田約6.5aにもちひかりの苗の手植えを行った。横1列に並び、間縄の目印に沿って直線になるよう丁寧に作業した。児童らは最初、泥へ入ることを躊躇している様子だったが、1度入ると楽しんで田植えをした。
初めて田植えをした児童らは「泥が気持ちいい」「転びそうになったが、上手く植えることが出来た」など元気に話した。
毎年同校に米作りを教えている山﨑文直さんは「こういう体験をする子田が少ない中、この教室を通してお米を作ることの大切さを理解してもらいたい」と話した。
田植え後は2回の観察会を開き、同JAの営農指導員が生育状態の説明を行う。10月には稲刈りを手刈りで行う予定だ。

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