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アスパラガス、収穫量向上へ

更新“農業”への取り組み

県上伊那地域振興局や上伊那農業改良普及センター、JA全農長野、JA上伊那でつくる上伊那農業生産振興協議会は2月中旬、伊那市のJA本所で「アスパラガス生産振興大会」を開いた。生産者、関係組織の職員ら約70人が出席。生産者の表彰や栽培管理の研修会を行った。県野菜花き試験場の研究員とJA長野県営農センターの職員が、収穫量向上に向けた栽培管理のポイントなどを説明した。
アスパラガスはJAの野菜の主力品目で、2018年の販売高は白ネギに次いで2番目の約4億6000万円。JA管内はハウスを使った半促成栽培が盛んで、旬の春先からの出荷に取り組んでいる。ハウス栽培の10アール当たり収量は現在約1.1トンで、目標に1.5トンを掲げる。
県アスパラガス品質向上共進会で表彰された生産者3人による栽培事例発表や、JAアスパラガス専門部主催の共励会として各部門の表彰も行った。
JA西箕輪支所営農経済課の宮下宏樹さんは「農業所得を増やすためには、単収の向上が重要。研修内容をヒントに、向上につなげてほしい」と期待した。
同専門部主催の共励会の表彰者は次の通り。
◇単収部門▽半促成=木下正博(箕輪町)▽露地=重盛欣三(伊那市)◇多収穫部門▽半促成=市村秀男(駒ケ根市)▽露地=重盛欣三(伊那市)▽促成=まっくん野菜家(南箕輪村)◇出荷量向上部門▽半促成=藤澤久人(南箕輪村)

安全・安心 胸に20年

更新“地域”への取り組み

長野県伊那市東春近の農家女性11人でつくる「伊那華(いなか)のみそ娘加工組合」は15日、JA上伊那のプライベートブランド「伊那華のシリーズ」のみその初仕込み作業を、同市のJAみそ加工施設で行った。商品名も「伊那華のみそ娘」。同組合は、2000年からみそを造り、今年で発足20年目を迎える。発足当時からの「地域の子どもたちに、地元の安全・安心なみそを食べてもらいたい」という思いを胸に、今年もみそ造りを始めた。
同組合は、女性の地域活性化事業としてJA生活部会の生活班員が中心となって立ち上げた組織。雑菌の繁殖を防ぎ、みそをゆっくり発酵させて味に深みを出すため、毎年この時期に寒仕込みを行う。原料は地元産の大豆「ギンレイ」と米「コシヒカリ」を使い、添加物を一切使わないみそ造りを続けている。
このみそは、JA管内の希望する保育園や小・中学校の給食に使われている他、同市観光協会が定める推奨土産品に指定されるなど、地域に定着。17年から同市のふるさと納税の返礼品に採用され、徐々に認知度を高めている。
この日は組合員5人が作業に当たり、米にこうじ菌をまぶし、すりつぶした大豆と粗塩を混ぜ合わせ、たるに詰め込んだ。たるは7月中旬まで貯蔵庫で熟成してから、「天地返し」を行い、再び貯蔵庫で寝かせ、11月ごろに新みそが完成する。今年は9トンの製造を予定している。
組合長の北原典子さん(70)は「地域の皆さんのおかげで20年の節目を迎えることができた。できる限り頑張って続けていきたい」と話している。
「伊那華のみそ娘」は、カップ入り(900グラム)と袋入り(1キロ)があり、いずれも800円。
JAの直売所やファミリーマートJA店、A・コープ店などで販売している。

中古農機人気、コスト削減へ

更新“地域”への取り組み

JA上伊那は2月上旬、「農機中古展示即売会」を伊那市の農機伊那センターで開いた。約150人が来場し、目当ての機械を求めて会場いっぱいに並べた乗用トラクターや耕運機、刈り払い機、管理機などを吟味した
同展示会は年に1回、この時期に開いている。家庭菜園から専業農家用まで幅広く取りそろえる。近年ではトラクターの後ろに取り付け用途が限られる作業機を、中古で購入しコストを削減しようという農家も増えている。
多くの人が訪れ、決まった時間になると機械のそばに集まり購入するための商談が行われた。来場者は「良い物があればと思って見に来た」などと話した。
JA営農経済部農業機械課の寺澤弘和課長は「年々ニーズは変わってきているが、期待されていると感じている。それに応えるように努めていきたい」と話した。

「酪農家のおもてなし牛乳」、使用商品に認定証

更新“地域”への取り組み

JA上伊那と伊那酪農協、南信酪農協、JA全農長野でつくる上伊那地域酪農協議会は、地域の若手酪農家が企画、開発した「酪農家のおもてなし牛乳」を原料に使う商品に、認定証を交付する取り組みを始めた。新たな販路拡大と、おもてなし牛乳のブランド化、地域に根差した商品化を進めることが目的。酪農振興や、酪農家の農業所得の向上にもつなげる狙いだ。
協議会は、昨年11月に認定委員会を設置。商品の認定を希望する団体や店舗が提出した申請書を、委員会が規定に基づいて審査。審査を通った商品に対して、認定証を交付する。
2月上旬には、伊那市のJA本所で、おもてなし牛乳の使用商品認定授与式を初めて開いた。今回認定を受けたのは、大芝の湯(南箕輪村)の「大芝高原おもてなしプリン」、菓子庵(あん)石川(伊那市)の「伊那谷のたからものプリン あま酒」、信州みのわ愛す工房(箕輪町)の「イタリアンジェラート」の3商品。
JA常務で協議会の下村篤会長が、各事業者の代表に認定証を手渡した。それぞれの事業者は、店頭に認定証を掲示するなどして、商品とおもてなし牛乳のPRに活用する。
下村会長は「おもてなし牛乳は販売から3年が経過し、少しずつ地域に浸透してきた。今後も新たな商品の開発を期待し、地域で協力して酪農を盛り上げていきたい」と強調した。
「酪農家のおもてなし牛乳」は、2015年11月に誕生した商品で、自給飼料で健康に育てた、上伊那地域の牛の生乳を中心に使っている。

介護保険事業を譲渡

更新“くらし”への取り組み

JA上伊那は、介護保険事業をJA長野厚生連に譲渡する契約を結んだ。事業移管は2019年4月1日。居宅介護支援事業、訪問介護事業、通所介護事業の3事業を譲渡する。事業譲渡は県内で4例目だが、厚生連への譲渡は初めて。
上伊那地域などで、診療所や介護保険施設を運営する厚生連富士見高原医療福祉センターが事業を請け負う。
2月上旬、伊那市の本所で事業譲渡契約の締結式を開いた。JAの御子柴茂樹組合長と厚生連の社浦康三理事長が契約書を交わした。立会人として、JA長野中央会の春日十三男専務、同医療福祉センターの矢澤正信事業所長も出席。より充実した介護サービスの提供や事業のさまざまな課題の解決に向け、連携していくことを確認した。
JAでは、1999年に辰野町のデイサービスセンター「ぬくもりの里」の開所を皮切りに、介護保険法が施行された2000年から介護保険事業に取り組んできた。しかし、介護保険法の一部改正や医療介護総合確保推進法の施行など、介護保険事業を取り巻く環境は大きく変化。また、専門性の高い人材育成や人材確保も困難になってきているため、厚生連への移管を決めた。事業に携わる職員33人は厚生連に転籍する。
御子柴組合長は「介護保険事業は、農と暮らしを守るためのJA事業の中で重要な部門。精度を高めた事業展開に向けて、JAグループ役職員一同協力していきたい」と意気込んだ。

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