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日本の農協の役割を学ぶ・タイの農協関係者らがJA上伊那を視察

更新“農業”への取り組み

タイ北部のチェンマイ県ドイサケット郡の農家や農協関係者ら9人が2月18日、国際協力機構(JICA)の支援事業で上伊那地方を訪れ、JA上伊那の施設や農家の生産現場を見学し、日本の協同組合の役割を学んだ。ドイサケットパタナ農協のスリヌアン・タイトン組合長は「日本の良い点を自国の農協でいかしていきたい」と意気込んだ。
同農協は、信用・購買事業で経営は安定しているが、主力のコーヒー栽培では農協による営農指導がないため規格や品質が統一されず、豆が市場で売れ残るという課題に直面している。そのため組合員と農協の関係が希薄であり、農家のモチベーションが向上しないという。課題解決のため、現地で農業支援をしているJICAにJA全中の国際部門が同JAを紹介し、視察が実現した。
一行はまず、上伊那の名産アルストロメリアを栽培する伊那市東春近の川口隆さん(68)のハウスを訪ねた。川口さんは、50アールで通年栽培し年間50万本出荷していることや、JAの指導に基づき、出荷直前に各農家の花の咲き具合を揃える栽培方法を説明。「品質を揃えることが市場価格をキープするポイント。JA管内の生産者56人の花をJAがまとめて市場出荷することで、優先的に購入してもらえ収入が安定する」とJAの役割も話した。
同国農業・協同組合省協同組合振興局のアチャ・スウォンニタヤ副局長は「日本は土地が狭いが、収益を上げられるような工夫をしている。農家の努力も知ることができた」と収穫を話した。
一行はその後伊那市のJA本所へ移動。御子柴茂樹組合長らからJAの概要や役割について説明を受けた。コーヒー農家から新規就農者の確保ついて聞かれると、農業インターン制度を紹介し、その就農率も話した。
御子柴組合長は「今は市場で求められているものを優先的につくるマーケットインの状態。JAと組合員が協力して、いかに農業所得を上げられるかが農業を持続させるカギとなる」と説明した。
一行は他にも、カントリエレベーターや農産物直売所、ファミリーマートJA店を視察した。

成美さんプロデュースの映画上映開始

更新“地域”への取り組み

伊那市出身のタレント成美さんがプロデュースした映画「霊犬戦士ハヤタロー~伊那谷幽玄の戦い」の先行上映が2月14日、伊那市荒井の伊那旭座で始まった。駒ヶ根市に伝わる霊犬早太郎伝説を題材にした映画で、上伊那各地の場所が登場するなど、上伊那の魅力をPRしている。成美さんは「地域に暮らしている皆さんの力でこの映画が完成した」と協力に感謝し「上伊那の宣伝大使になれば」と期待した。
映画は早太郎伝説や天竜川の河童伝説を題材にした特撮ヒーローもの。都会の暮らしをやめ故郷の伊那谷に戻った主人公は、JA上伊那に就職し伝説や不可思議な話を検証する課に配属された。そこで奇怪な事件に巻き込まれ、夢で見たハヤタローと敵に立ち向かうという物語だ。光前寺、高遠城址公園などの名所や地元の飲食店も登場する。JAをはじめ多くの地元企業も協力し、園児や住民らも出演する。
この日は上映に先立ち、主演の佐藤永典さんや、岡本英郎監督らが舞台あいさつを行った。映画「ゴジラ」や、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインを担当したことでも知られる岡本監督は「子どもから高齢者まで楽しめる映画」と紹介。佐藤さんは「父の実家が長野で縁を感じた。気持ちを込めて演じました」とあいさつした。
伊那旭座での上映は27日まで。4月3~9日には岡谷スカラ座で上映し、その後全国各地で順次公開する。詳細は公式ホームページへ。

日本農業賞県審査で知事賞・まっくんファーム

更新“農業”への取り組み

長野県南箕輪村の農事組合法人「まっくんファーム」は2月7日、第49回日本農業賞集団組織の部で県知事賞、JA長野県中央会長賞、NHK長野放送局長賞を受賞したことをJA上伊那の御子柴茂樹代表理事組合長に報告した。一村一農場の集落営農法人として農作業受託や集団的土地利用などの取り組みや、中山間地農業が抱える諸課題解決につながる大型機械による作業効率化など、農業を通じた地域社会の活性化に大きく貢献したことが高く評価された。
同法人は、田植えや収穫作業を中心にした集落営農組織として2011年に法人化。一村一農場として農家571戸が加入。村内の水田約6割に当たる249ヘクタールを耕作していて、設立時から約3割増加している。また同法人が中心となって栽培する減農薬栽培のコシヒカリ「風の村米だより」は、原産地呼称管理制度に認定をされていて、ふるさと納税の返礼品などに採用されている。
同法人の堀美津男組合長は「村やJA、普及センターの指導があり、今日まで運営ができた。一村一農場を大切に、遊休農地が出ないよう地域農業を守っていきたい」と話した。
御子柴組合長は「遊休農地の減少や農業後継者不足への対応など、地域にとってなくてはならない組織になっている。今後もJAと連携しながら、農や地域に貢献してもらいたい」と話した。

安全安心なみそ・寒仕込み始まる

更新“地域”への取り組み

伊那市東春近の農家女性でつくる伊那華のみそ娘加工組合は2月7日、JA上伊那のプライベートブランド「伊那華のシリーズ」のみそ「伊那華のみそ娘」の今季初仕込み作業を、同地区のJAみそ加工施設で行った。同組合21年目の仕込み。原料は地元産の大豆「ギンレイ」とコシヒカリを使い、添加物を一切使わない。作業は3月4日まで行い、昨年並みの9トンを仕込む。
この日は組合員やJA職員10人が作業にあたり、すりつぶした大豆とあら塩、米こうじを混ぜ合わせ、たるに詰め込んだ。また蒸した米にこうじ菌をまぶし、米こうじを造る作業も行った。たるは7月中旬ころまで貯蔵庫で熟成してから「天地返し」を行い、再び貯蔵庫で寝かせ、来年1、2月頃に完成する。
同組合は、女性の地域活性化事業としてJA上伊那生活部会の生活班員が中心となって立ち上げた組織。雑菌の繁殖を防ぎ、みそをゆっくり発酵させて味に深みを出すため、毎年この時期に寒仕込みを行う。60キロのこうじに100キロの大豆を使う「6割こうじ」製法で造られるみそは、大豆の風味とまろやかな舌触りに特徴がある。
北原典子組合長(71)は「無添加にこだわって造っている。子どもたちに安全安心なみそを食べてもらいたい」と話した。
伊那華のみそ娘は同市観光協会が定める推奨みやげ品に指定されているほか、上伊那管内の希望する保育園や小中学校の給食に使われている。

春野菜を作ろう・生活部会家庭菜園講習会

更新“農業”への取り組み

JA上伊那南箕輪、西箕輪、伊那支所の生活部会は1月28日、部会員を対象とした家庭菜園講習会を開いた。自身の栽培に生かそうと、専業農家や趣味で菜園を作る部会員約20人が出席。JA営農指導員が講師となり、土づくりから播種・定植の仕方、栽培管理、収穫など、栽培のポイントを説明。加えて、春野菜の特性を話すなど、参加者は栽培についての知識を深めた。
この講習会は、農業に親しんでもらうと同時に、資材店と営農指導との連携強化や、JAの利用拡大を目指し開かれていて、7月に続き今年度2回目。以前も各支所で行われていたが、しばらく開催できずにいたところ、部会員から「また開催して欲しい」という声があり、昨年復活した。普段聞けないことを直接聞ける機会にもなっていて、好評の講習会だ。
また講習会では、家庭で育てやすいおすすめの品種を紹介。土質を選ばず適応範囲が広く、周年的に栽培が可能なニンジン「パックン丸」の種を配布した。
講師を務めたJA南箕輪支所営農経済課の中山大作係長は「通気性と水はけが良い、ふかふかした土が野菜作りには最適。野菜も子どものように愛情をもって育てて欲しい」と話した。

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